はんだ接続技術

 ハンダ接続は今もなお研究が続いている非常に難しい工程です。 ハンダの種類、こての温度、ハンダを行う時間、使用するフラックス、フラックスの残渣などといった工程管理がとても重要になります。

 ハンダ付けで一番重要なのはハンダ付けを行う作業者の熟練度です。ハンダ付けに慣れていない作業者ではハンダ付けの時間が増えたり、ハンダ付けの温度を高く設定し無ければならず、ハンダに含まれるSn(錫)とCu(銅)の合金化が進行して抵抗値が増加したり、接続界面の強度が低下したりします。このような問題を起こさないためにアメリカ航空宇宙局(NASA)では「ソルダリングスクール」と呼ばれるハンダ技術を習得する専門の学校を開設しています。この学校はロケットや人工衛星など極限空間で使用される電気部品のハンダ付けをおこなう技術者を養成する機関で、航空宇宙機器関連のハンダ作業は、ここの卒業生にしか許されていません。それほどまでにハンダ付けの技術が重要視されています。

NIDEONはハンダの種類だけにこだわるのではなく、本当に大切なのはいつも同じレベルのハンダを行うことだと考えています。半導体工場で長年にわたって超微細ハンダを担当し、微細ハンダ技術ではNASAを上回る技術を持った2名の技術者が、ハンダ工程を担当しています。

 半導体業界で20年以上微細ハンダを行ってきた世界最高レベルの当社ハンダ職人の技術をご覧ください。

 右の写真は0.03mm(髪の毛の1/3の太さ)の細線を0.7mm間隔で林のようにハンダ付けしたサンプルです。当社の職人はこのレベルのハンダを容易に行います。


フラックス

フラックスはハンダ付けを行う金属表面の酸化膜を洗浄したり、汚れを除去して、ハンダ付け性を向上させるハンダ付けには必須のケミカル材料です。NIDEONでは『Arist Crafts』用に鉛入りハンダ用、鉛フリーハンダ用の2種類のフラックスを材料メーカーと共同開発しました。この当社専用フラックスによりハンダ付け性を大きく向上させることに成功しました。


洗浄

 ハンダ付けの時に力を発揮するフラックスはハンダ付けした後は腐食や酸化の原因となる物質でもあります。無洗浄をうたうフラックスが主流で洗浄を行っているメーカーは見当たりませんが、宇宙開発用の電子部品などの極限で使用される電気製品は必ずフラックス洗浄が行われています。NIDEONでは『Arist Crafts』ブランドには最高品質が必要と考え、半導体メーカーと共同開発した洗浄技術を応用して腐食などの問題の発生を防いでいます。

※ 論文などの正式の文章では「はんだ」と平仮名で表記されるのが正しいですが、当社ではHP上では見やすい  「ハンダ」とカタカナ表記を用いています。